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人工関節・関節機能再建センター

人工関節・関節機能再建センターのご案内

当院では、最高の技術とチームで人工関節置換術を提供できるように、2015年4月に人工関節センターを開設いたしましたが、2019年8月から人工関節・関節機能再建センターに改称いたしました。当センターの特徴と、改称に至る経緯を紹介させていただきます。

ひどい変形と痛みには人工関節置換術

股関節や膝関節は常に体重のかかる関節で、年齢とともに少なからず変形が進んできます。変形がひどくなると日常生活のちょっとした動作でも痛みが出てきて、旅行や外出が億劫になり、徐々に自分の生活範囲を狭めることで対応してしまいます。しかしながら、そのまま放っておくと、屋内生活を含めて通常の日常生活にも大きな支障をきたして、自分の身の回りのことも家族に頼らざるを得ない状況に陥ります。人工関節置換術は素早く関節の痛みを取り除く優れた手術で、そのような状況を一変させるのに大変有効な治療法です。歩行や階段はもちろんのこと、ちょっとしたスポーツにも可能性が広がります。失われた活動性を回復し、再びより良いQuality of life(QOL)を目指してみませんか。 当院は人工股関節置換術を年間約100件、人工膝関節置換術は年間200件弱を行っていますが、充実したスタッフ陣により、安全で質の高い治療技術を備えています。リハビリについても、急性期から回復期へスムーズに移行し、共通の専属スタッフが早期回復に向け熱意を持って治療に当たっています。

変形の少ない関節にも骨切り術という手術方法があります

さて、そんなに変形はひどくないのに、股関節や膝関節の痛みが徐々に進んできて、仕事やスポーツに支障がある、という比較的若い方の場合はどうしたらよいのでしょうか?
人工関節をするほどの変形ではない、かと言って痛みは徐々に増えてくる、関節注射の効果も薄れてきた、まだまだ重労働をこなさなければならない、趣味のスポーツをもっと続けたい…こういう状況の患者さまは、もっと変形が進んで人工関節置換術の適齢期になるまで、じっと待つしかないのでしょうか?
骨切り術という方法があります。年齢とともに関節の変形が進んでくる原因の多くは、元々膝周辺や股関節にバランス不良(O脚やX脚)や形成不全があり、体重のかかり方に不均等が生じていることです。この状況で年齢を重ねると、徐々に軟骨の摩耗が生じ、結果として関節変形が進んでしまう、というストーリーです。それならば…軟骨の摩耗や関節の変形が進まないうちにバランス不良や形成不全を矯正して、それ以上変形が進まないようにしておくという手術があります。これが骨切り術と呼ばれる解決法です。
 骨切り術は、一時的に「人為的な骨折」を起こした状態にして金具で止める、という手術方法なので、人工関節置換術よりは術後の社会復帰までには時間がかかります。しかしながら、治療終了後には重労働にせよスポーツにせよ、活動性の制限は要らないという大きな利点があります。人工関節は所詮人工物なので、大事に使わないと早めに壊れてしまう危険性があり、基本的にスポーツは勧められませんので、この点は骨切り術の大きなメリットです。

人工関節置換術と骨切り術、どちらが良いの?

場合によっては、骨切り術と人工関節のどちらの手術が良いのか悩ましい状況はあります。それは患者さま自身の悩みであることもあり、手術をする側が選択に悩む場合もあります。この場合には、患者さまと家族の皆さんに手術の特徴を丁寧に説明させて頂き、患者さま側の希望、社会環境、家庭環境などについて十分に協議した上で決定するようにしています。手術適応は変形の程度と痛みだけから決定されるものではありません。

人工関節・関節機能再建センターの取り組み

当センターでは、関節痛に苦しんでいらっしゃる患者さまそれぞれに最も適した治療を提供することをモットーとし、骨切り術にせよ、人工関節置換術にせよ、最高の技術で提供できるように心掛けています。その手技の先駆者の医師や施設を見学し、また当院にも全国から手術見学をお招きして、最新の知識と技術を磨いています。患者さま、およびその家族の皆さんにとって充分満足していただけるように日々力を尽くしております。

院長
人工関節・関節機能再建センター長
中島幹雄

人工関節置換術について

-最先端の技術と経験豊富なスタッフによる治療-

人工関節の手術は骨と関節を人工物に置き換える手術で、変形の程度がひどく、骨切り術や形成術で対処できない状態に行います。手術には関節を動かす筋肉や関節を支える靭帯の障害をできるだけ少なくする技術が必要です。またしっかりした関節に仕上げるには、手術を行う医師だけではなく、経験豊富な看護師の介助も見逃せません。また術前、術後のリハビリを担当する理学療法士の技術も重要です。
人工関節の手術手技や治療技術は徐々に進化していますが、まだ完全なものではありません。できるだけ安定した成果を出すためには、治療過程の随所でたゆまぬ技術革新が欠かせません。そのため当院では、人工関節置換術に関わるスタッフをセンターとして統合し、常に最新情報の共有を行い、総合的な治療体系を整えるように配慮しています。2018年からは「人工膝関節置換術のチーム医療」をテーマに、全国の医療機関を対象に当院への手術見学を受け入れ、年に3回お互いの技術、経験について意見交換の場を主催しています。経験豊富な専門スタッフが最先端の技術を用いることで、従来よりも高い関節機能と早期の社会復帰を目指しています。

人工関節置換術について
  • 人工膝関節置換術について
  • 膝関節は股関節と違って、関節を支える靭帯の機能が大変重要です。骨を人工物に変えるだけの手術と考えられがちですが、周辺の靭帯とのバランスが良くないと「使える」膝にはなりません。
     当センターでは可能な限り周辺の靭帯バランスを損なわない手術手技を取り入れています。従来の手技に当院独自のアイデアを取り入れた方法を行っており、この革新的な手技については、2018年から全国展開の手術研修システムも定期開催しています。人工膝関節置換術は、年間に約170件行っています。

    手術前

    手術前

    手術後

    手術後

  • 人工股関節置換術について
  • 人工股関節置換術の術後合併症のひとつに脱臼があります。一般的な脱臼頻度は手術方法によって差があり、後方から展開する手術では2~4%と言われています。当院ではこの脱臼率を少なくするために外側からの手術方法を取り入れています。この10年間の脱臼率は0.3%になっています。
    人工関節の製品改良はかなり進んでいますが、その寿命は多く見積もっても30年と言われています。若い年代に手術を行うと、将来の部品交換(再置換術)が問題になってきますが、当院ではそんな状況に備えて、部品交換がしやすいように、セメントを用いた固定方法を取り入れています。もちろんセメントを用いない方法にも利点はあり、状況に合わせて使い分けができるようにしています。
    人工股関節置換術は、年間に約100件行っています。

    手術前

    手術前

    手術後

    手術後

自己血貯血

手術の予想出血量、患者さまの状態に応じて、基本的に200~400mlの自己血貯血をお勧めしています。主に出血量の多い人工股関節に行っています。あらかじめ自分の血液を貯血・保存しておき、術後の必要時に返血することで、同種血輸血(献血からの輸血)の合併症を回避する輸血方法です。

手術の痛みを和らげる工夫

膝関節にせよ股関節にせよ、人工関節置換術をためらわれている患者さまには、「手術の痛みに耐えられるだろうか…」という不安があるのではないでしょうか。当院では、全身麻酔から醒めた時にできるだけ痛みを感じないように、硬膜外麻酔という麻酔を併用しています。これは腰の脊髄の近くに痛み止めの薬を持続的に注射して、下半身の痛みを感じなくさせる麻酔です。すべての患者さまが全く痛みを感じない、とまでは言えませんが、手術の痛みは格段に減らすことができます。

術後の合併症を抑える工夫

人工関節の術後には、頻度は少ないですが厄介な合併症が生じることがあります。深部静脈血栓症に伴う肺動脈塞栓症(エコノミークラス症候群)と人工物の感染です。どちらも0.5%程度と頻度は少ないですが、術後のリハビリが妨げられてしまいます。できるだけ予防するように、術前の抗菌薬投与や術後の抗凝固療法も綿密に行っています。

術後早期からの充実したリハビリテーション

術後早期よりリハビリを開始することにより、安静による機能の低下を極力防ぎ、早期に社会復帰できるように取り組んでいます。術後約2~3週間で病院内の回復期リハビリテーション病棟へ移っていただき、引き続き約2~3週間の集中的なリハビリを受けていただきます。病院を変わることなく、また同じリハビリスタッフで手術から社会復帰まで一貫した治療を受けていただくことが可能です。

  • 膝関節周辺の骨切り術について
  • 内反変形(O脚)や外反変形(X脚)の程度が軽く、若年者でまだまだ重労働を必要とされている方や、スポーツを続けたい方が良い適応となります。変形が軽いとはいえ、進行する加速度がついている時には、ひどい変形よりも強い痛みを感じることもあります。関節内注射などの保存的治療に反応が鈍ければ、早めの検査、評価と手術検討が勧められます。それ以上の変形に進めないという予防効果もあり、人工関節と違って活動性の制限がないことは最大の利点です。骨切り術の部位は変形のもとになっている部位によって異なり、膝の下で骨切りを行う場合もあれば、上で行う場合もあり、それぞれ術後のリハビリは異なってきます。
    高齢の方であっても、スポーツや労働の意欲が高い場合には、可能な限り骨切りを行うという方針でも良いかと考えています。10年くらい使って変形がひどくなった時点でスポーツ諦めて人工関節、という方法も本人の納得の上で進めて行くことに異存はありません。
    「人為的な骨折手術」になるので、術後のリハビリはやや長めになりますが、最近は固定材料が強固なものになっているので、デスクワークへの復帰なら1か月あれば可能な場合もあります。一般的に変形が強くなるほど、術後の長期成績は不良になるので、変形がひどくなる前に検討した方が良いでしょう。センターの担当医にご相談ください。

    手術前

    手術前

    手術後

    手術後

  • 股関節の骨切り術
  • 日本人の股関節には、臼蓋形成不全と言われる形態異常が生じやすいと言われており、これは人種的な影響で仕方のないことです。いわば骨形態が体重を支えるのに不備な状況なので、年齢を重ねることで股関節の痛みと変形が増えてきます。変形の程度がひどければ人工股関節置換術ですが、軽ければ寛骨臼回転骨切り術、臼蓋形成術などの手術で痛みを抑え、その後の変形予防に効果的な場合があります。

    手術前

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    手術後

    手術後

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